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店舗の居抜きとスケルトンの違いは?概要やメリットデメリットも解説

不動産の豆知識

中山 和樹

筆者 中山 和樹

不動産キャリア11年

あなたのこだわりをぶつけてください!お客様の理想を一生懸命お探し致します!

店舗を新たに開業したいと考えている方にとって、「居抜き物件」と「スケルトン物件」の違いは大きな関心事でしょう。しかし、それぞれの特徴やメリット・デメリットを正しく理解して選ばないと、後々の開業準備や運営に思わぬ影響が及ぶことも少なくありません。この記事では、店舗探しの際に多くの方が迷う「居抜き」と「スケルトン」について、その概要から選び方のポイントまで、どなたにも分かりやすく解説します。店舗開業に失敗しないための知識を一緒に身につけましょう。


居抜き物件とスケルトン物件の概要

「居抜き物件」とは、前のテナントが使用していた内装や設備、什器などがそのまま残されている店舗用物件のことです。たとえば厨房設備やカウンター、照明などが引き継げるため、開業にかかる費用や工期を大幅に抑えることが可能です。ただし、設備の状態や引き継ぎ内容は物件によって異なるため、事前の確認が重要です。

一方、「スケルトン物件」は、構造躯体だけが残された状態で引き渡される店舗用物件です。内装・設備・配管・配線などは一切なく、まっさらな状態から自分の理想に合わせて店舗を設計・施工することができるため、自由度が高く、コンセプトを反映しやすい点が魅力です。

どちらが適しているかは、出店を希望される方の目的や優先事項によって異なります。たとえば、初期費用や開業までの期間を優先したい方には、居抜き物件が有力な選択肢となります。一方で、店舗の世界観やレイアウトの自由性を重視される方には、スケルトン物件のほうが理想的です。

物件種類 特徴 向いている方
居抜き物件 内装・設備そのまま引き継ぎ/工期・費用を抑えやすい 早期開業したい方、資金に余裕がない方
スケルトン物件 真っさらな状態から自由に設計可能/デザインの自由度大 独自性を追求したい方、ブランドイメージ重視の方

居抜き物件のメリットとデメリット

店舗を早く、低コストで開業したい方には、居抜き物件が魅力的です。まずはメリットからご紹介します。前テナントの什器や設備を引き継げるため、まとまった初期投資を抑えやすく、工期も短縮できます。早期に売上を得られる点は、資金繰りに余裕を持たせるうえで大きな強みです。立地が良ければ、認知度や顧客をそのまま活かせることもあり、スムーズなスタートが切れます。

しかし、デメリットも見逃せません。内装・レイアウトの自由度が低いため、自身のイメージに沿った店舗づくりが難しくなります。また、引き継いだ設備には保証書や使用年数が不明な場合も多く、故障による予想外の出費リスクがあります。さらに、前テナントのイメージが強く残ることで、ネガティブな印象を払拭しづらいことも懸念されます。

以下に、メリット・デメリットを表形式でまとめました。

項目 メリット デメリット
費用・工期 初期費用が抑えられ、開業が早いです。 設備状態によっては追加費用が発生する可能性があります。
設備・レイアウト 必要に応じた小規模修繕で済む場合があります。 レイアウトの自由度が低く、設計に制約があります。
顧客・イメージ 既存顧客や地元の認知を活用できます。 前テナントの評判やイメージを引き継ぐリスクがあります。

結論として、資金や準備期間に余裕がなく、できるだけ早く開業したい方には、居抜き物件が適しているといえます。ただし、その方針に合わせて、設備の状態や内装デザインの制約、前テナントの評判に関する情報をしっかり確認することが大切です。

スケルトン物件のメリットとデメリット

スケルトン物件とは、柱や梁、床・天井といった建物の構造体だけが残っている状態を指し、内装や配管・配線などは一切施工されていない物件のことをいいます。この状態から自由に店舗づくりをスタートできるのが特徴です。

ここではスケルトン物件を選ぶ際におさえておきたいメリットとデメリットを、分かりやすく整理してご紹介します。

項目 内容
自由な内装・レイアウト 構造体の状態から内装や照明、動線に至るまで自由に設計可能です。理想の店舗イメージを形にしたい方におすすめです。
設備の維持管理がしやすい 新設した設備には保証書や説明書が揃い、メンテナンスや交換時期も把握しやすくなります。故障リスクを抑えた安定した運営につながります。
前テナントのイメージを引き継がない 以前の店舗の雰囲気や評判を払拭して、まったく新しい店舗イメージを創り上げられます。広告などと組み合わせれば印象にも残りやすいです。

一方で、以下のような注意点もあります。

まず、〈初期費用が高額〉になる点です。内装、電気・水道などのインフラ整備、什器の準備など、ゼロから整えるため開業資金が数百万円から場合によっては1,000万円単位に達することもあります。

次に、〈開店準備に時間がかかる〉ことです。設計から施工、備品準備までの工程が多く、4ヶ月以上かかることも珍しくありません。その間も賃料などのコストが発生するため、段取りの精緻さが求められます。

最後に、〈退去時の原状回復が必要な場合がある〉点です。契約によっては借りた状態(スケルトン)に戻して返却する義務があり、内装や設備の撤去・廃棄費用が発生する可能性があります。契約前の確認が必要です。

以上を踏まえて、スケルトン物件は「こだわりの店舗を一から創りたい方」「設備のトラブルを抑えたい方」に適しており、その反面「資金的に余裕がある」「準備時間に余裕がある」ことが条件となります。ここでの整理が、理想の店舗計画につながる第一歩となります。

店舗を探している方への選び方のポイント

店舗開業に向けて物件選びをする際は、「何を優先するか」によって、居抜き物件かスケルトン物件かの選択が変わります。まずはご自身の目的を整理し、それに合った物件を選びましょう。

視点 重視する項目 チェックポイント
開業スピード・資金 準備期間や初期費用の短さ 居抜きなら部分改修で即営業可能、資金計画が安定します(スケルトンより工期も短い)です。
店舗デザインの自由度 内装やレイアウトを自分で決めたい スケルトンなら間取り・設備・動線まで自分で組めて、オリジナル店舗がつくりやすいです。
将来的なリスク管理 設備管理・原状回復費用への備え 居抜きは設備の状態に不安があるため、事前診断が必要。スケルトンは新品設備で保証も見込みやすいです。

さらに、以下のような観点も重要です。

まず、資金計画と工事スケジュールを明確にしておきましょう。居抜きだと初期投資を抑えられてスケジュールも短縮できますが、設備老朽化や造作譲渡料によって予定外の費用が生じることもあります。造作譲渡契約の内容は事前に確認し、費用負担と修繕責任の範囲を明記しておくことが安心です。

一方スケルトンは、設備や内装をゼロから自分で計画できる分、工事期間が長くなり、期間中の家賃も発生します。さらに退去時に原状回復義務がある場合、その費用も見込んでおく必要があります。

また、将来に備えるには設備メンテナンスや原状回復の負担についても考慮しましょう。居抜き物件は設備の経年劣化によるトラブルが起こりやすく、メンテナンス計画が曖昧になりがちです。対してスケルトンは新品設備で保証もあり、管理が計画的にできます。

結論として、「早く出店したい」「資金を抑えたい」方には居抜き物件が向いています。ただし「店舗の世界観やレイアウトにこだわりたい」「長期的に安心できる運営を目指したい」方には、設計自由度が高く将来の管理もしやすいスケルトン物件の検討がおすすめです。

まとめ

本記事では、店舗をお探しの方に向けて「居抜き物件」と「スケルトン物件」それぞれの概要や特徴、そして両者の長所と短所について分かりやすく解説いたしました。居抜き物件は開業までの準備期間や費用を抑えたい方に適しており、スケルトン物件は自分好みの内装や設計を最優先に考えたい方におすすめです。どちらの物件を選ぶ際も、ご自身の計画や資金、将来のリスク管理を十分に見据えて検討することが肝要です。理想のお店づくりの第一歩として、ぜひご参考になさってください。

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